2015年5月5日火曜日

vSphere6 アップデート情報(6) FT機能のアップデートについて



vSphere6の機能の中で、待ちわびていた人も多いと思われる、FTのマルチvCPU対応。


まずは、現行までのFTのおさらいを。

今までのFTは、VMware Workstaionに搭載された、Record/Replayテクノロジーの機能を応用して作られていました。このRecord/Replayテクノロジーとは、マスターの仮想yマシンの命令情報をセカンダリーの仮想マシンに転送し、同じ命令を流すことで常に同期された仮想マシンができるという仕組みでした。

「処理を行う前の命令情報を2つの仮想マシンで同時に流す」ということは、マルチコアに仮想マシンになった場合、その命令がどのコアで実行されるかはわからないため、マスターとセカンダリーで違うコアで1つの命令が処理されてしまうと、処理の不一致が発生してしまいます。

これが、マルチコアのFTに対応できない理由でした。

で、vSphere6からは命令が処理された結果情報を仮想マシン間で同期されるように変更されました。また、従来はFTの仮想マシンに対して1つのVMDKをマスターとセカンダリーがともにつかんでいる状態でしたが、vSphere6からは、仮想マシンをFT設定した時点でフルクローンの仮想マシンが作成されます。

マスターの仮想マシンが起動し何らかの処理がなされると、その処理結果の内容をもう1台の仮想マシンにすべて送られるという仕組みです。

従来は、CPU命令だけをコピーしていたのですが、命令処理後の内容をコピーしていく高千に変わりましたので、RAMの情報、HDDの情報など従来のFTよりもコピーされる内容は多くなっています。
そのため、FTログ同期NICが、10Gbpsのみのサポートとなっています。

また、マルチコアといえども、たくさんの処理が行われるとそれが全部セカンダリーのマシンに転送されるため、シングルの仮想マシンと比べるとやはり速度は遅くなると思われます。ネットワーク通信の処理を行うと、ネットワーク通信情報の同期と処理内容の同期が走るため、このパターンもかなり速度が低下するような気がしますね。

ちょっと改善された点としては、Thinディスクがサポートされた点でしょうね。

FT機能はは、vSphere6 StandardおよびEnterpriseは、2vCPUまでのサポート。

Enterprise Plusにしないと、4vCPUをサポートされない点もあわせて注意をしたい点です。

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