2015年12月23日水曜日

vSphereのライセンスを再確認(2) OEMとメーカーライセンスの違い

vSphereやHorizon Viewなどのライセンスは、ハードウェアメーカーから提供されるOEMライセンスと認定ディストリビューターを経由して提供される「メーカーライセンス版」の2種類があることをご存じでしょうか?
何となく、vSphereなどを手配している方は、是非この投稿を確認していただきたい思います。

< OEMライセンス >
  • ハードウェアメーカーを通じて販売されるOEM製品
  • ハードウェアーメーカーによって、取り扱い製品が異なる
  • サーバーと共に特価取得が可能な場合がある
  • 保守がハードとソフトと一括の窓口で提供される
  • 初年度保守手配は必須
  • そのハードウェアでのみしか利用できない
< メーカーライセンス >
  • ディストリビューターを経由して販売されるメーカー純正ライセンス
  • サポートはVMware社直の保守窓口に繋がる
  • 特価は、Advantage+等のVMware社の手法による特価申請が必要
  • 初年度保守手配は必須
  • ハードウェアに紐付かず利用が可能
最後に書いたところが非常に重要です。
OEMライセンスで購入した場合、サーバーをリプレースした時点で、いくら保守費用を払っていたvSphereのライセンスであっても、それを新しいハードウェアで利用することは許されません。これがOEMの原則です。
その昔、物理サーバー主流の頃は、サーバーとセットでWindows ServerのOEMライセンスで一括手配していた時代でしたがvSphereをはじめとする仮想化が当たり前となった今日では、Windows計ライセンスは、ディストリビューターからボリュームライセンスで購入するのが当たり前となりました。これは、Windows Server のOEMライセンスの縛りである、ハードウェアに紐付くという原則があるためでした。

この理屈は、VMwareの各OEMライセンスにも同様です。
vSphereは、毎年の保守料を支払うことで無償バージョンアップが提供されていますが、OEMライセンスの場合、いくら保守費用を払っていてもvSphereに結ぶ付いているハードウェアを手放した時点で、所有していたvSpereのライセンスも手放したことになります。
ということは、vSphereのライセンスが"買い直し"が発生してしまいます。
初期購入時にサーバーハードウェアとOEMのvSphereを購入し、ハードウェアだけをリプレースして、以前のハードウェア時に手配したOEM版のvSphereを新しいハードウェアで利用することはライセンス違反となります。

ハードウェアメーカーOEM版は、ハードウェアと保守窓口が同じと言われていますが、これはメリットである反面、メーカーの中でもハードウェアとその他OS等基盤ソフトウェアの保守窓口の部門が分かれているケースが多く必ずしも同一の人で解決に至るケースは少ないです。逆に純正保守の場合、様々なハードウェアメーカーでの動作環境情報を主としているため、全体的なノウハウを持っているケースもあります。

でも、OEMでライセンスを買わないと、メーカーカスタムのvSphereイメージが手に入らないんですよね?と思われる方。どうぞ、ご心配なく。
MyVMwareから、ハードウェアメーカーが提供するカスタムESXiイメージを入手することが可能です。




目先の金額だけではなく、ライセンスの仕組みをしっかり把握して、5年サイクルリプレースの場合などは、どちらが安いかを比較することも大事です。





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